このたび株式会社CREAVEでは、マーケティング担当者様・広報担当者様向けにセミナーを9月3日(火)に開催しました。今回は、その内容についてレポートいたします。

■ このレポートでわかること

  • Instagram投稿コンテンツとその役割
  • Instagram各コンテンツの効果的な運用方法
  • Instagramで伸びる投稿をつくるコツ

■ 登壇者紹介

株式会社CREAVE(クリーブ)
SNS運用チーム 小熊 隼人

2020年より動画SaaSツールの会社に入社し、セールスメンバーとして、営業活動・ツールのオンボーディング・CSやクリエイティブのディレクション業務を担当。2023年に株式会社CREAVEに入社。現在は広告運用やサイトの分析を中心に取り組む。

■ 目次

  1. SNSでの発信の重要性について
  2. Instagramの各投稿の役割と活用方法
  3. Instagramのコンテンツの作り方とコツ
    • 3-1.リール
    • 3-2.フィード
    • 3-3.ストーリーズ
  4. まとめ

1. SNSでの発信の重要性について

株式会社uluコンサルタンツの調査によると、商品を購入する際にSNSで情報を収集する人は70%以上に達していると言われています。SNSが購買に与える影響は大きく、マーケティングにおいても欠かせないツールとなっていえます。

また、昨今、多くの企業が認知拡大や消費者との距離を縮め、ブランドの好感度を高めるためのツールとしてSNSを活用しており、BtoC(Business to Consumer:一般消費者向けビジネス)企業のうち、約75%*がSNSを活用しているといわれています。

このような情報が溢れるSNS時代に、ユーザーは「自分自身が興味関心のある情報のみ」を積極的に取得するようになり、公式アカウントが発信する情報の影響力が低下しています。企業のSNS運用においては、ユーザーにとって興味関心のある情報であると感じさせるコンテンツ作りががますます重要な時代へと突入しています。

2.Instagram投稿コンテンツとその役割

Instagramには、主に4つのコンテンツ形式(リール、フィード、ストーリーズ、ライブ配信)があり、それぞれ仕様や役割、重要視するポイントが異なります。Instagramで効果的に発信するためには各コンテンツの特性を理解し、それらを正しく使い分けることが重要です。まずは、それぞれの仕様とその役割について簡単に説明します。

Instagramの主なコンテンツ

  • リール
  • フィード
  • ストーリーズ
  • ライブ配信

各コンテンツの役割

Instagramにおける4つの投稿コンテンツは、「興味・関心層の引き込み」と「ファンの育成」の2つの大きな目的に分けられます。それぞれのコンテンツは、異なる役割を持つため、適切に活用することで、より効果的なマーケティングが可能です。

購買プロセスにおける最適な投稿戦略

消費者が商品を購入するまでのプロセスは、「認知→興味関心→比較検討→購入」の4つの段階に分かれています。このプロセスに合わせて、各コンテンツを効果的に活用することが成功の鍵です。

3.Instagramのコンテンツの作り方とコツ

Instagramでの投稿には、リール、フィード、ストーリーズという3つの主要コンテンツがあります。これらの使い方をうまく組み合わせることで、より効果的な運用が可能です。

3-1.リール

<リールの仕様>

Instagramのリール(Reels)とは、Instagram内で視聴できる最長90秒の縦型ショート動画を投稿できる機能です。豊富なテンプレートやテキスト、エフェクト、オーディオツールなどを活用してショート動画を制作し、投稿することができます。

秒数最大180秒
BGMInstagram音源およびオリジナル音源
サイズ比率9:16(1080×1920px)
ファイル形式MOVまたはmp4
キャプション最大2,200文字
ハッシュタグ最大30個

<リール制作のコツ>

Instagramのリールは、短い時間で視覚的にインパクトを与え、ユーザーを引きつけることがポイントです。限られた秒数の中で、視聴者の興味を惹き続けるためには、映像、文字、音声をバランスよく組み合わせ、テンポよく構成することが重要です。視聴者がスワイプせずに最後まで見てもらえるように、リール制作にはいくつかの工夫が求められます。

<リール投稿の事例>

弊社が制作を支援したInstagramリール投稿の成功事例として、アイリスオーヤマ株式会社のリンサークリーナーのリール動画をご紹介します。この商品は、カーペットやソファカバーの洗浄に便利な家電で、リール動画を通じてその魅力をコンパクトに伝えています。再生回数は1,000回から50,000回へと急増し、動画は「どんな製品か」「どう使うのか」「何が解決できるのか」を短時間で明確に伝えました。

この動画はわずか15秒の長さですが、視聴者に製品のポイントをしっかり理解させるための工夫が随所に凝らされています。ここからは、動画に取り入れた重要な5つのポイントについて詳しく解説いたします。

★ Point 1: 丁寧な解説
動画では、各シーンを一つずつ丁寧に解説し、視聴者が無理なく内容を理解できるよう工夫しています。また、場面ごとに親しみやすいコメントを挿入し、共感を得やすいポイントを作っています。

Point 2: UGC風の素材
フォロワー以外のユーザーにもリーチしやすいUGC(ユーザー生成コンテンツ)風の素材を活用。自宅のような空間での撮影や手書き風の文字を使用し、「公式アカウントらしさ」を抑えた自然な投稿を目指しました。このスタイルは発見タブに馴染みやすく、フォロワー外からの流入を増加させる効果があります。

Point 3: 冒頭の工夫
リール動画の最初の3秒間に、汚れが取れる瞬間を入れることで視聴者の興味を引きつけます。見出しには約13文字の短いテキストを使い、例えば「年末大掃除」といった季節感のあるフレーズでユーザーの関心を喚起します。

Point 4: 再生回数を伸ばす工夫
動画内で全ての情報を伝えきらず、詳細はコメント欄に誘導することで視聴者を引きつけます。さらに、ラストのカットを食い気味で終わらせることで、再生回数の増加を狙っています。

Point 5: テンポの工夫
音楽のテンポをBPM120以上の速いリズムに変更し、動画のスピード感を強化します。また、重要なシーンに効果音を加え、文字や映像を効果的に強調することで、視聴者の注意を引き続ける工夫を施しています。

<リール制作の流れ

次に、リール動画を成功させるための5つのステップをご紹介します。これを押さえておくことで、効果的に訴求力のあるコンテンツを作り上げることができます。

  • STEP 1: 訴求軸を固める
    • 動画制作の最初のステップは、訴求軸を明確にすることです。
      • 誰の、どんな課題を解決するのか?
      • 動画を見た後、視聴者にどんな感想を持ってほしいか?
      • ターゲット=共感してほしい人は誰か?
  • STEP 2: 動画の構成を考える
    • 同じ商品や似た商品の成功事例をリサーチし、構成を参考にします。
      • ユーザーが最初に注目するポイントをどう撮影するか?
      • STEP1で固めた訴求軸を、どのシーンで表現するか?
  • STEP 3: 撮影する
    • 決めた構成に基づいてシーンを撮影します。
    • 何パターンも撮影しておくことが重要!後でやり直しが難しいので、複数のバリエーションを撮影しましょう。1シーンごとにデータを確認し、音声や画質が問題ないかチェックします。
  • STEP 4: 編集する
    • 撮影した動画をつなぎ合わせ、視聴者を引きつける構成に仕上げます。
    • 動画を見てもらうには冒頭の2秒が勝負。意外性のあるフレーズを盛り込み、視聴者が「続きが見たい!」と思うような構成にしましょう。
  • STEP 5: 客観的に動画を見る
    • 最後に、客観的に動画を見て確認します。以下のポイントでチェックしましょう!
      • 不要な間はないか。
      • 3秒以上同じシーンが続いていないか。
      • BGMやアフレコのバランスが取れているか。
      • 冒頭の2秒だけ見ても、続きが見たくなる構成になっているか。
      • 文字やアニメーションが多すぎず、見やすいか。
      • 文字がキャプションやいいねボタンに被っていないか。

この5つのステップを踏むことで、視聴者の目を引くリール動画を効率的に作成できます。

3-2.フィード

フィードの仕様

Instagramのフィード(Feed)とは、数ある投稿の中で最も基本的なもので、画像や動画と、キャプションと呼ばれるテキストを一緒に投稿できる機能です。ユーザーのタイムラインに表示され、投稿した画像や動画は、プロフィール画面に蓄積されます。

Meta社は「Instagramフィードはモバイルファーストの投稿先であり、利用者が写真や動画をシェアし、コミュニティとつながって、好きなものを探す場所です。ビジネスにとってフィードとは、ブランドストーリーを視覚的に伝え、商品を紹介し、自社が提供する商品やサービスへの関心を深めてもらう場所です。」と定義しています。

投稿枚数最大20枚 (画像・動画 混同可)
※動画は60秒まで
※2024年8月に10枚から20枚に変更
サイズ比率アスペクト比1.91:1 ~ 4:5
※サイズの併用不可
キャプション最大2,200文字
ハッシュタグ最大30個

フィード投稿のコツ

フィード投稿は、企業やブランドの情報を効果的に伝える重要な手段です。特に、アイリスオーヤマ株式会社の成功事例を通じて、フィード投稿を効果的に運用するためのポイントを掘り下げてみましょう。

事例紹介:アイリスオーヤマ株式会社

アイリスオーヤマ株式会社様では、文字入れを強化したオウンドメディア型の運用を実施し、「いいね数が1.5倍、保存数は8.3倍」と数値が大幅に改善した事例をご紹介します。

改善した要因として、いくつかの重要なポイントがあります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

POINT1: 文字は大きく、見出しをキャッチーに

A投稿にはいくつかの問題点がありました。まず、文字が小さく視認性が低いため、ユーザーが情報を把握しづらい状況でした。また、製品名が明記されているものの、それが逆に投稿を読み進めるユーザーを減少させてしまう結果となっていました。

一方、B投稿ではこれらの課題を克服するための工夫が施されています。具体的には、文字サイズを大きくすることで視認性を向上させ、ユーザーが情報を簡単に受け取れるようにしました。さらに、あえて商品名を隠すことでユーザーの好奇心を刺激し、次のページへの遷移を促す設計にすることで、より多くのユーザーに興味を持たせることに成功しました。

POINT2: 2枚目以降も意識した設計

2枚目以降も意識した設計が重要です。ユーザーがスワイプしたくなるような魅力的な構成を作ることが求められます。

投稿内容には、購入検討に役立つ情報を提供しつつ、口コミを取り入れて共感を得る工夫が施されています。具体的な投稿の構成は以下の通りです。

  • 表紙
    • 見やすさと文字の読みやすさを重視し、ユーザーの興味を引くキャッチフレーズを見出しに使用します。
  • 構成
    • 1枚目: 見出しを用いて次のページへの誘導を図ります。
    • 2枚目: ユーザーのお悩みを問いかけ、共感を呼び起こします。
    • 3枚目: 具体的な解決策を提案し、訴求します。
    • 4枚目: 口コミを取り入れ、第三者の声を通じて信頼と共感を得る設計にします。
    • 5枚目: 購入検討に役立つ参考情報を提示します。
    • CTA: ユーザーからのアクションを促す内容を設定します。

このような構成を採用することで、ユーザーの興味を引き、アクションを促す効果的な投稿が実現します。

POINT3: CTA画像を追加

最後まで閲覧したユーザーは高い興味を持っているため、ここでCTAを活用します。特にUIを活かしたデザインは効果的です。アプリのユーザーインターフェースを取り入れ、保存やいいね、フォローを促すテキストを配置することで、エンゲージメントを向上させる事例がよく見られます。

POINT4: キャプションの重要性

キャプションは投稿の説明文であり、内容を補足する役割があります。製品情報や特徴を詳しく記載し、いいねやコメントを増やすための工夫を行いましょう。例えば、冒頭にコメントを促す文言を入れることで、ユーザーからのリアクションを集めることができます。

フィード投稿を効果的に運用するためには、視認性の高い文字入れやユーザーの興味を引く構成、具体的な行動を促すCTAが欠かせません。アイリスオーヤマ株式会社様の事例からも、成功するための多くのヒントが得られます。これらのポイントを参考にしながら、フィード投稿の質を高めていきましょう。

3-3.ストーリーズ

<ストーリーズの仕様>

最後に、ストーリーズについて解説します。Instagramのストーリーズ(Stories)は、スライドショーのような形式で画像や動画を投稿できる機能です。テキストを入力したり、フィルターをかけたり、gifスタンプを押したり、音楽を追加したりと機能も豊富で、フィードやリールとは異なり、投稿後24時間で表示されなくなる点が大きな特徴です。

投稿表示時間3秒
表示形式フルスクリーン表示(9:16)
投稿期限24時間で自動的に削除
(ハイライト機能あり)
使用できる機能例テキスト・スタンプ・
GIF・アンケート機能
カウントダウン・音楽
お題・リンクなど
ハイライト24時間で消えてしまうストーリーズをホーム画面に表示し続けられる機能

ストーリーズ投稿のコツ

ストーリーズはユーザーとコミュニケーションを取るのに、有効な機能です。ストーリーズのスタンプやアンケートにアクションをユーザーが取ることで、ユーザーとの親密度が上がり、投稿などもエンゲージメントを得られやすくなる傾向があります。ここでは4つの機能を紹介します。

さらにポイントとしてこのような流れをお勧めします。まず1枚目で、ユーザーが自分事として捉えられるような問いかけやアンケートを行います。これにより、フォロワーの関心を引きます。そして2枚目に関連するニューポストを投稿します。この流れを作ることで、投稿への閲覧数を増やすことが期待できます。

4.まとめ

Instagramで伸びる投稿をつくるコツについて、以下3つをお伝えさせていただきました。

ユーザーは興味のある情報のみを取得
BtoC企業の75%がSNSを活用する中、情報が溢れるSNSでは、ユーザーは「自分にとって興味関心がある情報か」を基準に情報を取得しています。

冒頭2秒で続きが決まる
リール投稿やフィード投稿の冒頭で、ユーザーは続きを見るかどうかを瞬時に判断します。キャッチーな見出しを用いて、興味を引くことが重要です。

ユーザー目線での企画を心がける
ユーザーとのコミュニケーションを意識し、特にストーリーズにおいて企画や制作を行うことが大切です。

しかし、このコツを押さえたとしても、投稿の制作やその後の分析など、人手が足りず実行ができない場合もあります。もしも「自社のリソースやノウハウでは難しい・・・」や「実行しても数値が伸びない・・・」などお困りの際はぜひご相談ください。

CREAVEのSNSアカウント運用プランでは、30万人のクリエイターが持つ撮影スキルと生活者目線での発信力を最大限に活用します。これにより、共感を呼びファンを増やすアカウント運用が実現可能です。「無期限で二次利用可能な写真・動画素材の収集」と「生活者目線の口コミ・発信」を取り入れることで、エンゲージメントやフォロワー転換率の大幅改善を図ります。まずはお気軽に下記のボタンよりお問い合わせください。

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